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実際にやってみよう!
テーブルのメンテナンス方法

テーブルをお迎えしてから1年ぐらい経つと、少しずつ表面のヨゴレに気づくようになってきます。早速メンテナンスの具体的な方法に入りましょう。

大まかな工程として【泡あらい→ペーパーがけ→オイル塗装】という流れになります。テーブルの表面の状態にもよりますが、「ヨゴレ」が少ない場合は「泡洗い」は省略することもあります。

メンテナンスをする時期やタイミングは、特に決まりがある訳ではありません。小さなお子さんがいるなどの家族構成や暮らし方によっても変わってきます。また「今日はいい天気だから、みんなでしようか」など、気分に合わせてやってみるのもいいかもしれませんね。

シミがついたりマジックがついたものを、そのまま何年も放っておいた後にメンテナンスしても手遅れなんてことはありませんのでご安心ください。

ただ一つ条件があります。先の「水拭きをしてはいけない!」の中で説明したとおり、普段から「水拭き」の回数が少なく「乾拭き」をメインにしていることが大切です。もし毎日毎日「水拭き」だけを繰り返しているとしたら、テーブルの上が「水垢」でいっぱいになっているので、簡単にメンテナンスは出来ない状態になってしまいます。

ご用意いただくもの

1. 泡あらい
・ボウル
・泡立てネット
・水
・石鹸(食器用洗剤でもOK)
・スポンジ
・ふきん 2枚

2. ペーパーがけ 
・サンドペーパー(#360〜400程度のもの)

3. オイル塗装
・綿生地の布
・オイル(オイル種別についてお困りの方はお問い合わせください。)

※必要に応じてエプロンを着用しましょう

1.泡あらい

まずはヨゴレを落としていきましょう。表面に付着した油分を泡で浮かせ、乾拭きによってゴシゴシ拭き取っていくイメージです。ヨゴレとはテーブルの表面に付着したものですが、実際は見えないものがほとんどです。

普段毎日「水拭き」をしているという方は、事前の「泡あらい」だけを何日もかけて何度も繰り返ししておく必要があります。その後に「ペーパーがけ」「オイル塗装」へと進めてください。

○「泡あらい」の工程

1.ボールにカップ1杯程度の少量の水を入れ、ネットで石鹸を泡立てます。食器用洗剤でも大丈夫。たっぷりと泡立ててください。

2.水を軽く含ませたスポンジに泡を乗せたら、さっそくテーブルを磨いていきましょう。

3.いきなりテーブル全体に広げるのではなく、肩幅と同じくらいの範囲から順々にスポンジで磨きます。

4.磨いた部分を泡用の布巾で拭きあげます。

5.次に、乾拭き用の布巾で、ゴシゴシと力をいれましょう([ポイント] 油分の膜を取るため乾いた布で力強く拭き取る)。

6.3-5を繰り返して、天板全体を段階的に洗います。ふきんが黒ずんできたら、ヨゴレが取れている証拠です。

※少しの面積ずつ「洗い・拭き取り・ゴシゴシ乾拭き」を繰り返すことが大切です。

いかがでしょうか。綺麗そうに見えても、意外と汚れていたことがお分かりになるかと思います。木の導管にヨゴレが詰まってしまうと、オイルが浸透していかなくなりメンテナンスができなくなってしまいます。「水拭き」をしなければ導管はつまりませんので、これからは「乾拭き」をメインにしていきましょう。

2.ペーパーがけ

さて続いては「ペーパーがけ」ですが、「泡あらい」でテーブルの表面のヨゴレが落とせたら、次はテーブル表面を滑らかにしていきます。無垢の木が持っている油分などが抜けると、木の表面の木目が立ってきて少しザラザラしてきます。そのザラザラを滑らかにすること、そしてまだ表面に残っているヨゴレを取ること、それが「ペーパーがけ」です。

ペーパーがけをするとテーブルの表面がスッキリ・さっぱりするので、驚くほど気持ちのいいものです。ぜひ挑戦してみましょう。

○「ペーパーがけ」の工程

1.テーブル天板の「木目の流れ」を確認します。
※磨き方向を間違えると新たなキズをつくってしまう可能性もあるため、この工程で最も重要な部分です。木目と流れと同じ方向に磨きます。

2.サンドペーパーの番数を決める。400~600番がよいでしょう。
※サンドペーパーの番号は、小さいほど目が粗いため、まずは小さい数字のものから徐々に番数を上げていきます。

3.サンドペーパーを3つ折りにし、天板に触れる面に人差し指と中指を添えるようにして持ちます。
※テーブルに水気が残っているとサンドペーパーはすぐに使えなくなるので、しっかりと乾拭きして乾くのを待ってから磨きます。

4.最初は端から木目に沿って、小さく、細かく、軽く往復させながら全体のばらつきが少なくなるよう、まんべんなく重ねて磨いていきます。
※木目に逆らったり丸く磨くのは絶対にNG!**「キズ」となって、後で取れなくなることもあります。
※ボールペンの跡など、特に消したい箇所は重点的に磨きつつ、周りとなじむように周辺も磨きましょう。

5.テーブルの端から端までをできれば二往復、少なくとも一往復は重ねて磨きます。

3.オイル塗装

さて、最後に仕上げのオイル塗装です。泡あらいの工程によって、付着した油分だけでなく表面のオイルも一緒に取れています。しっかりと保護しておきましょう。

○「オイル塗装」の工程

1.乾いたタオルで、ペーパーがけで生じた木の粉をキレイに拭きとります。

2.綿生地(Tシャツ生地)の布にオイルを染み込ませ、小さく円を描くように、また木目に沿って天板に刷り込んでいくように塗っていきます。
※ペーパーがけと同様にテーブル全体にまんべんなく塗ることが重要です。少しずつずらしながら何度も、前後左右を重ねるようにして、塗り残しがなくなるようにしましょう。

3.仕上げ拭きをします。乾いた布でテーブルの端から端まで大きなストロークで、木目に沿ってならします。

4.余ったオイルを布のキレイな面で拭き取り、塗り残しがないかを確認します。
※塗膜をつくるわけではないので、オイルを残しておく必要はありません。ベタつきの原因にもなるため、しっかりと木目に沿って拭き取りましょう。

5.オイルの染み込んだ布を捨てる。自然発火の危険があるため、ビニール袋に布を入れ、コップ一杯ほどの水をいれ、縛って捨ててください。

6.塗装後は1日しっかりと乾燥させてください。

以上で、メンテナンスの工程が終了です。最初は少し時間がかかってしまうかもしれませんが、慣れれば簡単で、メンテナンス後のテーブル表面を見るのが楽しくなってきますよ。

最後に、普段からできるお手入れ方法をご紹介しておきます。日頃、こうしたことにちょっと気をつけておくだけで、さらにメンテナンスも楽になります。

・水のついたもの、熱いものは直接置かないでください。コースターや鍋敷き、ランチョンマットなどを使用するといいでしょう。
・醤油やワインなどをこぼしてしまった時は、すぐに「乾いた布巾」でしっかりと吸い取ります。その後固く絞った布巾で水拭きし、再度乾拭きをしてください。
・「水拭き」の回数は極力減らしてください。水拭きをする時は、その後に必ず乾拭きをします。拭く時は木目に沿って拭きましょう。
・薬品の含まれた化学ぞうきんなどは不自然なツヤの原因になるため、使わないでください。
・無垢の家具にメラミンスポンジを使ってヨゴレを落とそうとするとキズをつけてしまいますので、使わないでください。